グレインレザーとは
グレインレザーって何? という質問を頂くことがあります。
フルグレインについては、以前ブログに書いたのですが、
グレインレザーとは銀付き革です。グレインは、皮の表皮のことです。
銀付き革の説明をする前に、皮と革の違いですが、
皮はなめす前の素材を指します。皮は加工前のものです。
そして革は、皮が鞣されたあとのものを指します。
同じ音でも、意味がはっきり違うということが、このカワという漢字の面白いところですね。
銀付き革とは、銀(吟とも書きます)がある革で、対義語は床革になります。
床革は、表皮と反対側の毛羽立った繊維側のことです。
この銀、つまりグレインが革の個性となります。
グレインという言葉をもっとより簡単にイメージすると、木目のことをウッドグレインといいます。
ですので、銀面は革の表情というイメージをもっていただけると理解しやすいと思います。
なんだか難しい意味を考えがちですが、すごく単純なことですね。
個人的にはこの吟面という響きがすごく好きです。
一説によると、外国の皮革技術者が”グレイン、グレイン”といったことを日本の技術者が”ギン”と聞き誤ったのが吟の由来といわれているらしいですが、
皮は時々脂が浮きだして表面を銀色に光らせることがあるので、銀面と呼ばれるようになったのではないかなと思っています。
だって床面は、床(ゆか)側の面=下という意味ですよね。
イタリアの革は絶対よい!と豪語する人もいますが、
イタリアのタンナーを運営しているのは実はもう中国だったり、イタリアレザーも中国から生まれています。
勿論ヨーロッパのレザーの技術は素晴らしいし、素晴らしいレザーも沢山ありますが、
どうか名前に惑わされないで、ご自身の好みを探していただけるといいなと思っています。
そして皮から革を作ることは本当に時間がかかり、気候によって変化したりものすごく大変なのです。
5分でチンできるファーストフードがある2022年ですが、皮から革へは桃太郎時代ほどの苦労があるんです。
ですから、丁寧に皮を革になめしてくれる職人には敬意を示し、大切に商品を作らせていただこうといつも思います。Genuine Leather ジェニュインレザーの製品は、工場の皆と選んだ自社開発の革を丁寧に製品を作ることを心がけています。
モノつくりは、時間がかかって大変ですが職人たちの美しい心などが皆様に伝われば幸いです。